ベルリン・フィル ヨーロッパ・コンサート2020より
Contents
ベルリン・フィル、ヨーロッパ・コンサートを無観客開催
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックさなかの2020年5月1日、(開催は無理だと思われていた)ヨーロッパ・コンサート。ベルリン・フィルは、会場を本来のテル・アヴィヴからベルリン・フィルハーモニーに変えて無観客公演とし、感染防止対策に配慮した形で敢行してくれました。プログラムを変更して最大15人の室内楽編成で演奏。ステージに上がる人数を制限し、互いにソーシャル・ディスタンスをとった楽器配置となっています。コロナ禍でのコンサート再始動、新しいやり方を探る挑戦。緊迫感のあるその模様はデジタル・コンサートホールで世界に生配信されました。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヨーロッパ・コンサート2020より抜粋(公式YouTube動画)
サミュエル・バーバー 弦楽のためのアダージョ Op. 11
グスタフ・マーラー 交響曲第4番ト長調 (エルヴィン・シュタインによる室内アンサンブル版)
参考リンクなど
- ヨーロッパ・コンサート (ベルリン)
- コロナ後の演奏は 独在住の2氏に聞く:朝日新聞デジタル
- 山田和樹さん、樫本大進さん(ベルリン・フィル第1コンサートマスター)
「メンバーの誰もが、社会的にも歴史的にもとても重要なコンサートに立ち会うという緊張感で心が張り詰めていた。でもそれ以上に、一緒に音楽をやること自体が1カ月半ぶりだったので、楽しくてしょうがなかった。自分にとって音楽が、オーケストラが、仲間がいかに大切な存在か、改めて思い知る機会になりました」
医者や専門家と、楽器ごとの「適切な距離」を模索しながら楽器を配置した。弦楽器、ピアノ、打楽器は通常の生活と同じ1・5メートル。管楽器は飛沫(ひまつ)を想定して5メートルの間隔を空けた。
コロナ後の演奏は 独在住の2氏に聞く:朝日新聞デジタルより、樫本大進さん
感想
パンデミックの世界に生配信された生演奏の意味と意義 【2020年5月1日】
- y
- 演奏を配信(特別に無料だった)でリアルタイムに視聴しながら心揺さぶられたのは、その迫力、切迫感とともに、交わされる視線と親密な喜び。そして、厳密な健康上の安全対策を行なったら、本拠地のあの大きなホールで、室内楽の人数しか舞台にのせられないという現実だった。フルオーケストラは当分無理で、室内楽の時代に戻り、観客を入れたとしても広いホールにばらばらと極少数……フィジカル・ディスタンスを遵守するとこうならざるを得ないだろう。もちろんベルリン・フィルは今後も研究してその時々のベストを提示するんだろうな、その大きな役割をトップランナーの一員として背負うと宣言してくれた、勇気ある行為に敬意を表したい。🎧2020年5月1日